コカコーラ・カメラ
コカコーラのキャラクターカメラの中ではもっともデザイン的に優れていると思うカメラである。e-bayで手に入れた。これも結構凝っているカメラなのでおもちゃカメラの入れるのはやや忍びないのだが、肝心な部分がおろそかになっているのでやはりこれは致し方ないと思う。フィルムの巻き上げは自動、巻き戻しもスイッチ一つでモーターが巻き戻してくれる。ストロボは暗くなると自動的に発光してくれる。ここまではなかなか見事なのだが、なぜが絞り、シャッター速度、ピントはすべて固定である。
こうしてみると、「写ルンです」では飽き足らなくなったユーザーが次に求めるのはAEやAFではなく、自動巻き上げ、巻き戻しに自動発光のストロボなのかもしれない。AEやAFが内蔵されれば、おそらく写真の写りは良くなる。しかし、実際問題としてピントも露出調整も「写ルンです」ではやらなかった。固定であろうが自動であろうが、やらなくて良いことには変わりない。そのかわり、「写ルンです」では巻き上げなければならないし、ストロボのスイッチは押さなければならない。これを自動化したのである。
つまり、きれいな写真を撮ることより、なにもさわらないで写真を撮ることの方が大切なのである。そうでないならどうしてストロボ自動発光用のCdSを露出のコントロールに使わないのだろう。AEを省略してその分コストを下げた方が売れるのかもしれない。もちろんこの仕様に文句がある人はこんなカメラを買ってはいけなかったのだろう。
しかし、このカメラで満足できるユーザーは比較的早い時期にデジカメに移行してしまうと思う。銀塩の写真を守ろうと思ったら、このクラスのユーザーに、銀塩写真の美しさを実感できるカメラを供給するべきだと思う。
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