キヤノンA−1用フォーカシングスクリーンA、C、G

品名:
メーカー:キヤノン
落札時期:2002年3月
落札価格:A:$8、C:$15、G:$17

 キヤノンA−1はフォーカシングスクリーンの交換が可能であり、そのための交換用のスクリーンである。1960年代から70年代前半に掛けての一眼レフは、フォーカシングスクリーンの交換を行うためにはペンタプリズムをはずす必要があり、結果的にフォーカシングスクリーンの交換は高級カメラだけの特権であった。しかし1970年代の中盤頃からレンズマウントから専用工具を使ってフォーカシングスクリーンを交換するタイプのカメラが出始め、新しい流れになっていた。一眼レフはいろいろな用途に使用される万能カメラであり、フォーカシングスクリーンは交換できるに越したことはない。一般用のスプリットマイクロは通常の用途には便利だが、絞り込んだり暗いレンズを使うときはかえって全面マットの方がありがたい。キヤノンA−1はキヤノンの中級カメラの中で初めてフォーカシングスクリーンを交換できるように設計されたカメラであった。
 しかし、A−1のフォーカシングスクリーンはメーカーのサービスセンターでの交換を前提にしていた。これではあまり意味がない。もちろん出来ないよりはずっといい。しかし、交換のたびにいちいちサービスセンターに行かなければならないのは堪ったものではない。A−1を2台買って、そのうち1台を方眼マットにするのがせいぜいであろう。キヤノンもこの問題を理解していたようで、AE−1プログラム以降の中級一眼レフは、ユーザーが自分でスクリーンを交換できるようになった。幻の後継機NewA−1もユーザーレベルでスクリーンの交換が可能であったようである。
 A−1のスクリーンであるが、実際の交換作業はそれほど難易度の高いものではないし、構造上厳密な調整作業が必要になるようにも思えない。ただ、ネジを1本はずすので、「誰にでも簡単に」と言うわけにはいかなさそうである。

 そういう事情もあって、A−1の純正フォーカシングスクリーンはそれほど頻繁には見かけない。e−bayでも滅多に出品されないグッズだった。ところが2002年3月のある日、A−1のフォーカシングスクリーンが4種類出品された。私が落札した3種類と顕微鏡、天体望遠鏡用のタイプである。タイプは使う目処が立っていないので見逃すことにして、他の3つを落札することにした。一応$30上限のつもりだったが、すべて$20以下で落とすことが出来た。いいオークションだった。
 翌月、同じ売り主から同じ商品が出品された。値段が高くならなければ予備として持っておこうかと思って見守っていたが、どれも高騰しCタイプに至っては$102.50がついてしまった。これなら絶対買わない。






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