キヤノンAE−1Pシリアル調査考察

シリアル番号 製造年 製造月 ボディカラー 記号
1009*** 1981 1    
1010*** 1980 12    
1037*** 1980 12    
1074*** 1981 3 ブラック =
1139*** 1981 5 ブラック =
1144*** 1981 5    
1176*** 1981 7 ブラック =
1215*** 1981 1or12    
1238*** 1981 6 ブラック =
1246*** 1981 6 シルバー =
1271*** 1981 9 ブラック =
1378*** 1981 8 ブラック =
1385*** 1981 8 ブラック =
1392*** 1981 8 ブラック =
1422*** 1981 9 ブラック =
1472*** ? 1or10 ブラック =
1503*** 1981 9    
1521*** 1981 10    
1555***
1585*** 1981 12
1618*** 1981 12 ブラック =
1624*** 1981 10 シルバー
1672*** 1981 10    
1718*** 1981 11   -
1884*** 1981 11    
1947*** 1982 2 ブラック =
2030*** 1982 3    
2066*** 1982 3 シルバー -
2175*** 1982 4    
2195*** 1982 4 ブラック =
2219*** 1982 5 シルバー なし
2238*** 1982 5 ブラック =
2344*** 1982 6 ブラック =
2344*** 1982 6   =
2346*** ? ?    
2399*** 1982 7    
2408*** 1982 8 ブラック =
2425*** 1982 8 シルバー -
2447*** 1982 8 ブラック =
2537*** 1982 10    
2573*** 1982 11 ブラック なし
2604*** 1982 12 シルバー  
2607*** 1982 12 ブラック =
2647*** 1982 12 シルバー -
2726*** 1983 12 シルバー -
2759*** 1983 2 シルバー -
2864*** 1983 4 ブラック =
2904*** 1983 4
2938*** 1983 5 ブラック =
2993*** 1983 6    
3047*** 1983 8    
3124*** 1983 8 ブラック -
3133*** 1983 7 ブラック =
3168*** 1981 5 ブラック =
3245*** 1983 8 シルバー -
3251*** 1983 9 ブラック =
3342*** 1983 10 シルバー なし
3371*** 1981 8 ブラック =
3387*** 1983 11 シルバー =
3427*** 1983 12 ブラック =
3475*** 1984 1
3540*** 1984 1   =
3824*** 1984 5 ブラック =
3838*** 1984 5 ブラック =
4034***
4065*** 1984 10 ブラック =
4131*** 1984 12 ブラック =
4142*** 1984 12 シルバー -
4180*** 1985 1 ブラック =
4182*** 1985 1 ブラック =
4254*** 1985 2 シルバー -
4257*** 1985 3 ブラック =
4298*** 1985 4    
4410*** 1985 6 ブラック =
4429*** 1985 7    
4477*** 1985 7 ブラック =
4569*** 10 ブラック  
4584*** 1985 11    
4584*** 1985 11    
4611*** 1985 11 ブラック -
4633*** 1986 1   -
4782*** 1981 12 ブラック =
4788*** 1981 8 ブラック =
4856*** 1986 1or10 シルバー なし

 みなさまのおかげでAE−1Pのシリアルも70件近く寄せられました。ありがとうございました。ここで、AE−1Pのシリアルについても、いったんまとめて考察してみたいと思います。


1.総生産数
 まず、AE−1Pのシリアルは1000000から始まっているようです。そして現在のところもっともシリアル番号の大きなAE−1Pは4856***番です。実はこれは私が保有しているU.S.NAVYのAE−1Pです。シリアル番号に従えば約390万台近く生産されたと推測できます。


2.年別生産数
 年別生産数の予想は難しく、意味があるのかどうか疑問なのですが、一応出来る範囲で推測してみたいと思います。キヤノンAE−1Pは1981年4月の発売ですので、1981年からと言うことで考察します。
 製造年については相変わらずパトローネ室の記号を参考にします。A−1に対する考察でわかったとおり、この記号には誤差があります。つまり、基本的には部品としてのパトローネ室を作った時期で、最終的な組立の時期を示すものではありません。部品としてストックされていた場合は製品としての組立時期との相関がなくなります。しかしながら、他に参考に出来るものもないので、これを元にするしかありません。ですから、ある程度の誤差を含んでいることをご了承ください。

(1)1981年
 私はAE−1PとA−1のパトローネ室は同じパーツだと思っています。と言うことは当然ですが、A−1にも使われていたため、最初から大きな誤差を含んでいる可能性があります。シリアル番号表の最初の方からすでにシリアルと記号に前後が見られますが、大きな誤差ではないので無視します。1215***、1472***の二つはちょっとずれが大きそうなので除外して、そのほかで見ると1900000番くらいまでが1981年の生産分と思われます。1981年の総生産数は900000台と推測されます。

(2)1982年
 1982年は大きな前後や誤差は見られません。190000番から270000番くらいが1982年の生産分と思われます。800000台くらいと推測できます。
(3)1983年
 1983年はちょっと難しいです。270000番から始まっていますが、途中で1981年の記号が出てきます。おそらくこれは在庫パーツの消費だと思います。これらを除外して考えると、350000番くらいまでが1983年の生産だと思われます。800000台くらいだと推測できます。

(4)1984年
 1984年はサンプルが少ないので難しいのですが、1983年の結果から350000番から始まると考えます。終わりは4150000番くらいでしょうから、1984年の総生産数は約650000台と推測できます。生産数が下がってきました。

(5)1985年
 この年もほとんど前後なく進んでいます。4150000番から始まって4630000番くらいで終わっています。約480000台生産されてものと推測されます。

(6)1986年
 1986年はT90が発売された年で、Aシリーズの生産も終焉を迎えます。A−1の調査でも1986年2月がもっとも新しい記号でしたので、パーツはこの年の前半まで生産されていたようです。在庫パーツの消費が行われていますので、1981年せいのパーツも顔を出しています。こうなるともうほとんど訳が分からないのですが、いちおう推測してみます。463000番から始まって最後が4860000番くらいだと思います。とりあえず、サンプルにあるもっとも新しいAE−1Pが4856***ですので、これがほぼ最後と考えることにします。230000台の生産と推測します。


3.-と=
 記号の一番初めに付いている-と=は90%の確率でボディの色を表しています。-がシルバーボディ、=がブラックボディです。しかし、2カ所ブラックで-と言う個体が発見されました。またいくつかのボディには記号がありません。ブラックで-を持っている方には再確認していただきましたが間違いないそうです。非常に判断の難しい状況になってしまいました。おそらく-がシルバーボディ用、=がブラックボディ用のパトローネ室として記号を付けられたのでしょう。しかし、部品レベルでは特に違いがないので、転用されたのではないかと思います。なぜ、記号にまで、-と=を付けたのかは謎のままです。


4.生産数の流れ
 A−1の場合は明確なピークがありましたが、AE−1Pの場合は最初の3年間はほぼ同じペースで生産され、その後徐々に落ちていったようです。大成功したAE−1の後継機ですから、初めから強気の生産だったのかもしれません。なおくどいようですが、あくまでパトローネ室の記号を参考にしていますから、実際の組立数はちょっと違ってくると思います。あくまで参考程度にお考えください。







年間生産数 シリアル番号 平均月産数
1981 90万台 1000000〜1900000 75000
1982 80万台 1900000〜2700000 66000
1983 80万台 2700000〜3500000 66000
1984 65万台 3500000〜4150000 54000
1985 48万台 4150000〜4630000 40000
1986 23万台 4630000〜4860000 19000






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