デジカメ比べ・前半
このホームページはもちろんキヤノンAシリーズ中心であり、デジカメはその対局にあると言ってもいいでしょう。Aシリーズ、というかFDレンズに引導を渡したのはEOSであり、デジカメはそのまた先の話です。しかしデジカメがこれほどメジャーになってくると、EOSだFDだと言っている場合ではないかもしれません。そのうち、本当に銀塩の写真がデジカメに駆逐される日が来るかもしれないのです。かのe-bayでも、最近はキヤノンだニコンだと言うような区別ではなく「film
camera」でひと括りにされるようになりました。これはピンチです。
いや、別にデジカメが普及するのはかまわないのですが、銀塩の写真がマイナーな存在になると、お安くお手軽に写真が楽しめなくなる可能性があります。0円プリントなんて言うのは、大量にさばけるから出来るのであって、少量処理では不可能です。例えば今、トライXを写真屋さんに持っていけばわかります。その処理にどれだけ時間がかかって、どれだけお金がかかって、どれだけ下手くそな写真が上がってくることか。モノクロが主流だった頃はこんなことはなかったでしょう。まあ、私が写真を始めたときは既に「お正月を写そうっ。フジカラー400」の時代でしたので、モノクロが主流だった頃の話は全然知らないのですが。ちなみに私が初めて撮った写真はモノクロでした。私の使っていたカメラはボルタ判だったので、当時はモノクロしか売っていなかったのです。真剣に探せばカラーもあったかもしれませんが、とりあえずモノクロで撮って小学校の写真クラブでフィルム現像をやったのでした。
銀塩の写真がごく一部のマニアの物になると、当然カラープリントのニーズは減り、今のモノクロのような状態になるでしょう。いや、110フィルムと言った方がいいかもしれません。モノクロなら自分でやればいいだけの話ですがカラーだとそうも行きません。これは結構困った事態になりそうです。私は根拠はありませんが銀塩の写真がなくなることはないと思っています。ただ、少数派になってごく一部の特定の用途か、マニアのために存在になる可能性はあるかもしれません。
さて、かくいう私もデジカメは持っています。といいますか、このサイトの作例写真を除くほとんどの写真はデジカメで撮影した物だったりします。ウェブページに載せる写真程度であればデジカメで十分です。撮ってすぐ使えますし、スキャナーで読み込む手間もいりません。失敗してもすぐ撮り直しがききますから本当に便利です。このサイトを開いた2001年5月の段階で、私が主用していたのはエプソンCP-500という、初期のデジカメでした。買ったのはたしか1997年の終わり頃だったと思います。35万画素が一般的だった頃に81万画素を売りにして登場したカメラでした。今でもこのサイトで使われている一部の写真はこのカメラで撮った物です。ウェブページなら81万画素でも十分我慢できるのですが、原色系ではなく補色系のCCDなので、色のりがいまいちという欠点があります。実は買ってからこのサイトを開設するまでの数年間、それほど使われていないと言うもったいない状況が続いていたのですが、やっと日の目を見ることができたわけです。ところが、何を思ったか私がこのサイトを開いてから1ヶ月後に家内がサイトを開くことになりました。当然デジカメはひとつしかありませんので、私が使える頻度が減ります。家内のサイトは手芸関係のサイトなのですが、日記のページまであるため、デジカメはなかなか私の手に戻ってきません。きわめて具合の悪い状況になりました。ちなみに家内のサイトですが、結構うまく行っているようで既に8000を越えるヒット数を記録しています。女性向けのサイトでこの数字は大したものです。お近くに手芸好きのひとがいたら紹介してあげてください。こちらです。
さて、困った私が自分用のデジカメを買ったのなら話は早いのですが、そこは弱い亭主ですので、家内の誕生日にデジカメを買うことによって解決を図りました。昨年のEOS反逆者2000に続くカメラ関係のプレゼントです。ここで、EOSD1でも送れば大したものなのですが予算の都合もありキヤノンパワーショットA10という、普及機になりました。しかし最新式ですから画像はきれいです。ちょっと画素数が物足りない以外は、申し分のない良いカメラです。ウェブページが主な用途ですから100万画素あれば十分でしょう。光学3倍ズームまで付いています。と言うわけでエプソンCP-500は私の手に戻ってきたのですが、最新式のパワーショットA10と比べるとCP-500の能力の低さは我慢できないレベルです。今度は私が家内のカメラを借りる番になってしまいました。
その状況が約半年続きました。自分用の新しいデジカメを買おうとも思ったのですが、その都度サーボEEファインダーになったり、AT−1になってしまってなかなか買うことが出来ません。まあ、「家内から借りればすむ」というのが買わなかった最大の理由なのですが。ところがこの冬休み家内の母親がアメリカに遊びに来ました。彼女はデジカメを持っていたのですが、「大きくて難しい機能が満載で使いにくい」と言うことで日本で新しいのを買うことに決めていました。「えっ、まさかっ?」と言うわけで労せずして、デジカメが一台私の物になってしまったのです。機種はオリンパスCAMEDIA C-3030ZOOM。既に生産は終わっていますが、私などの手には入ろうはずもないような良いデジカメです。カメラの神様はまたしても私に微笑んでくれたのでした。
カメディアを手にいれてホクホクだったのですが、封筒を買いに行った大手文房具屋で見なければいい物を見てしまいました。クリスマス後の大バーゲンでデジカメが$15でたたき売りされていたのです。機種はアーガスDC1500。いかにも安そうな顔をしたデジカメで、「写ルンです」のデジカメ版と言っても差し支えないようなカメラです。バーゲン前の価格は$59ですから$15はお買い得です。買ったって絶対使わないのですが、何か惹かれます。最後の決め手はUSB接続が出来るという点でした。「このデジカメ版写ルンですがどれくらいのモノか確かめたい」と言う理由で結局買ってしまったのでした。
ストロボはついていません。レンズは見るからに写ルンです並です。一応高画質モードと低画質モードがあり、2MBのRAMに高画質なら20枚、低画質なら80枚保存できます。単4電池3本で動きます。驚くべきことに動画の録画も可能です。これはいったいどの様なデジカメなのでしょう?
と言うわけで、新春早々デジカメ対決となりました。家内のパワーショットA10は借りるのが面倒くさかったのでパスして、オリンパスカメディアC-3030、エプソンCP-500、アーガスDC1500の対決にしました。前置きが長くなってしまったので2回に分けて、結果は後半に譲ります。なお、カメディアは330万画素ですので、あまりに画像が大きいので低画質モードで撮影して、更に縮小して比較します。「そんなんじゃ、比較にならない」と言う向きもあろうとは思いますが、サイト上で大きな画像を提供するのは迷惑以外の何者でもありません。それにご心配なく、小さな画像でも十分楽しめるんです。
と言うわけで後半に続きます。
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