ハネウェルペンタックスの話
私の手元にはハネウェルペンタックスのSPがあります。ご存じのように、スクリューマウント時代のペンタックスにはいろいろなブランド名がついています。本家ASAHI PENTAXの他にHONEYWELL PENTAX、HEILAND PENTAXなどのブランドがあります。アサヒペンタックスの知名度がさほど高くなかった時代に、輸出先のブランド名であるハネウェルの名前をつけることは珍しいことではありませんでした。また、アサヒペンタックスSシリーズそのほかの理由でもブランド名や製品名称が変えたことがあります。THE ULTIMATE ASAHI PENTAX Screw Mount Guideによると、ASAHI PENTAX K はPENTACONとの混同を避けるために南アフリカではASAHI PENTAR Kとして売られていたそうです。また、ASAHI PENTAX S2 はフィンランドと南アフリカでは「卑わいな単語に発音が似ている」と言う理由でASAHIFLEX H2 もしくは PENTA ASAHIFLEX S2 として売られていたそうです。どんな意味の単語に似ているのか大いに興味があるところですが残念ながら私は知りません。
卑わいな単語が地方によって違うのはよくある話で、九州地方の方が赤面するような単語(BOBO)を北海道人は別に気にしないで発音できたりします。私が沖縄で仕事をしていたときの話ですが、当時住んでいた家の近くに「漫湖」と言う湖がありました。どう発音するかというと、今あなたが考えたとおりに発音します。本土の方ではあり得ない名前です。そしてご丁寧にその漫湖のそばに「漫湖公園」と言う公園まであるのです。私の職場の先輩は非常に礼儀正しい丁寧な人で、「漫湖公園」と発音するときは必ず前に「お」をつけていました(それじゃ全然意味が変わってくるだろう)。「漫湖」のそばにある学校の校歌の歌い出しが「漫湖のほとりにそびえ立つ」なのだという噂を聞いたのですが真偽のほどは定かではありません。まあ、1年も生活すればそれはそれで慣れてしまいますが。沖縄地方では「漫湖」は決して口にしにくい言葉ではありません。その代わりに同じ意味の別な単語があるのですが、それが日産のワンボックスカー(ホーミー)に似た発音で、沖縄の友人は漫湖よりもそっちの方を問題にしていました。
沖縄の方言で今思い出したのですが、私の友人に「大谷」という人がいて、その人が沖縄に行ったときの話です。どうもおかしい、どこに行っても自分の名前を言うたびに、クスクス笑われる。はじめは気にしていなかったのですが、あまりに失礼なのでついに頭に来て聞きました。「何がおかしいんだ!」土地の人は言いました。「おおたにさん、沖縄の方言でタニというのは男性器のことなんです。」
つまり大谷さんは、行く先々で「デカチンです」と言って歩いていたわけです。「それにしても小谷さんじゃなくて良かった」と言うのが本人の感想です。じゃあ、谷口さんはどうなるんでしょうね?
北米市場の人たちに日本のブランドが知られていなくて、やむを得ずアメリカのブランドを冠して販売されたのは昔の話です。ただ、今に至るまでこの国の人たちは「自分が一番」と言う気持ちを強く持っています。まあ、戦争をすれば無茶苦茶強いですし、資源もありますし、経済力もありますからそう思ってもしかたがないのですが。ところでこのあいだすごい話を聞きました。私の友人で英語を母国語としない人たちのために英語学校の教師を目指している人(ちなみに日本人)がいます。その人がこの夏、英語の先生のための講習に参加しました。彼以外は全員アメリカ人です。論文を書いて発表する場があったのですが、そのときこんなことを言った人がいたそうです。
「私は英語力の劣る人は知的に問題があると思っている。それは別に母国語が英語であるなしに関わらずである」
「どの口がそれを言うか!」と言う感じですね。それなら私は知的に問題大ありです。彼の意見に従えば英語圏の人以外はほぼ全員知的に問題があることになるんですが。全くどこからそんな根拠のない自信がでてくるのでしょう?アメリカ人ごときに知性についてものを言われるとは思っても見ませんでした。そんなに自信があるのなら、知性で劣る国で作っている車やカメラやプレイステーションを使わないでいただきたいものです。ただ、私が生活してみた感じですが、この人のこのとんでもない意見はアメリカ人としては別に少数意見でもないようです。多かれ少なかれそう思っている人は多そうです。全くめまいがしてきますね。誰かこいつらに一発ガツンと言ってやってください。ベトナム戦争だけでは全然懲りなかったみたいです。
あぁ、また話が全然カメラと関係ない方に行ってしまった。
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