テキストサイトの話

 ウェブサイトにもいろいろな種類があるわけで、最近流行っていると言われているのがテキスト系のサイトである。ようは、テキストがメインになっているサイトで、日記形式だったり辞典形式をとったりニュース形式だったりしている。特徴は更新が頻繁なこと。日記系ならほぼ毎日更新されている。そしてたいていのサイトは面白い。面白いからこそ生き残っているのだが。

 掲示板にきていただいているのらねこさんのサイトはここで言う日記系である。私はまんまとハマってしまって、休日でもチェックを欠かすことが無いほどになってしまった。ごく日常の出来事の話が多いのだが、なんと言うか物事も見る視点が鋭くて笑ったりうなったりしている。日記はほぼ毎日分があるのだが、アップされるのは毎日ではない。このあたりが微妙である。本音を言うと毎日アップしていただけるとありがたい。楽しみにして行って、更新が無いことが60%くらいある。しかし、更新されるときは3日分くらいいっぺんに更新されるので読み応えがある。これは案外のらねこさんの作戦かもしれない。いわゆる射幸心を煽っているのである。当たるかもしれない外れるかもしれない、という緊張感は黄金町の場外馬券場なみである。その証拠にリンクから「のらねこさんのお気に入り」を選んでクリックするときに思わず「うりゃ!」と叫んでいるではないか。ここで私が気合を入れたからといっていきなり更新されるわけは無いのだが、その気合は是非とも伝わってほしいものである。

 ところで「気合」についてであるが、太平洋戦争敗戦以降、世間一般はあまり気合というのもを好まなくなったような気がする。帝国陸軍が気合とか精神力を重視し過ぎたことが原因であろうと思う。「やはり気合や精神力では物量にはかなわない。」そんな気持ちがわれわれに染み付いてしまった。物質至上主義の始まりである。しかし本当にそうだろうか?もちろん、太平洋戦争で精神力や気合は物量の前に敗れ去った。気合では決して負けていなかったと思うが、機関銃と飛行機と戦車の数にはかなわなかった。しかし、持っているものが同じなら多分気合が入っているほうが強い。太平洋戦争ほどの差があればどうしようもないが、ある程度の劣勢ならカバーできるかもしれない。「101回目のプロポーズ」の武田鉄也は気合が入っていたではないか。東郷元帥が言われた「百発百中の砲1門は百発一中の砲100門に相当する」という言葉も生きてくる(よく考えると百発百中の砲1門は百発一中の砲100門には相当しないのだが)。マニュアルフォーカスとオートフォーカスの問題は気合で十分解消できる問題だと思うのだがいかがだろう。
 私は息子に対する教育には気合と精神力を重視しているつもりなのだが、奴は私の意図をまったく理解せずやる気の無い態度を繰り返す。こいつは一度サーボEEファインダー+モードラつきF−1で気合を入れなおさなければならないと思っている。それとも、素のF−1のほうがかえって気合が入っているだろうか?これは難しい問題である。ちなみに奴は6歳。私の教育は間違っているだろうか。

 ばんけんさんも最近日記系サイトを復活された。うちの掲示板のセットで見ると非常に面白い。「はー、あのA−1+モードラ、最初は娘さんと一緒に見に言ったんですかぁ」という風に裏が見えてくる。妻帯者でカメラにハマった人が共通に持つ問題「またぁ無駄遣いしてぇ」という罵倒にもめげずがんばっていただきたい、と思う。ちなみに更新は毎日のようであるが基本的に日記は前日の出来事が書かれている。今年の1月に復活されたばかりなので、是非ともこれからもがんばっていただきたい。

 私がいま猛烈にハマっているのが、めりいさんのこーむ員である。頼まれてもいないのに一方的にリンクしてしまったくらい気に入っている。メインは日記だが毎日更新ものが二つある。「こーむ員所感」のほうがメインであろう。こちらはその名のとおり、「普段思っていること」を書き綴っておられる、「宿直日誌」のほうは基本的に「その日あったこと」を書いておられる。めりいさんの文章力はすさまじい。私には「思っていること」と「その日あったこと」を毎日書き分けるなんて「♪それはちょっと、できない相談ね」っである。しかもそれを毎日続けているのだからすごい。それだけでもすごいのに、このサイトはほかののページも充実している。「こーむ員の鑑」の下にある「こーむ員災害」なんて、ものすごく深いテキストである。それだけでもスゴーイのに、ほかにもサイトをたくさん管理しているらしい。とりあえず、「ああ、新聞」は私も同意であった。この方は基本的にテキストを書くのが好きなのだろうと思う。それにしてのあの量、質はすごい。ぜひご覧いただきたいと思う。と思っていたら、2月2日に新しいサイトを開くらしい。仕事は何をしていらっしゃるのだろう。あっ、こーむ員だ。(そろそろアメリカンフィーリングも更新しないと)

 ご存知の方も多いと思うが、この1年、日記系サイトが本当に大人気である。某サイトが有名になり、ものすごいヒット数を稼ぐようになり(20万アクセス/日)、雨後の筍のごとく似たようなサイトが出てきた次第である。しかし、ほとんどのサイトは非常に若い人が運営しているため、笑えるネタ以外はいま一つ思考が浅く読むに耐えないものが多い。

 私も今のところ週1回くらいはテキストを更新したいと考えている。しかし日記は絶対無理である。私の周りにはそんなに面白いことは転がっていないし、迂闊に書けないことも少なくない。さらに日本に戻ったら超多忙になるのは目に見えているので、日記だけは手を出さないようにしている。しかし、超多忙といえばのらねこさんも超多忙で時々最終電車を利用されている。結局はやる気に問題である。いや、気合と精神力の問題といったほうがいいかもしれない。気合と精神力なら少しばかり自信があるが、やっぱり毎日更新の日記は無理だと思う。